#工芸

展覧会・北宋汝窯青磁水仙盆

6年前にやはり大阪市立東洋陶磁美術館を訪れ汝窯発掘品を見ている ⇒ 関西1デイパスの旅・その1・汝窯展 - awatembowの日記 (hatenadiary.com) 汝窯は北宋時代の中国で焼かれた宮廷用磁器の一つで「天青」と呼ばれるほのかな青さをまとった青磁作品群である…

京都国立博物館 清朝陶磁展

中国陶磁の中でも特にその美しさを称賛されるのは清朝時代の陶磁である。ただ清朝の時代は日本では徳川幕府の鎖国時代にあたりこれまでその交易量にあまり関心が払われてこなかった。ところが近年の研究によりその時代にも相当量の焼き物が輸入され我が国の…

大阪市立美術館特別展「再発見!大阪の至宝」

大阪市内にはいくつかの美術館や博物館があるが、そこに所蔵されている作品は少なからず大阪で活躍した天下人や豪商たちが蒐集したコレクションを受け継いだものが多い。大阪にはそのような文化的土壌があったからこそ多くの名作品が散逸を免れ市民共有の財…

大阪歴史博物館 柳宗悦展

もう終了が迫っているが大阪歴史博物館で2月29日(水)まで6階の特別展示室において、特別展「柳 宗悦(やなぎむねよし)展 -暮らしへの眼差し- 」を開催中である。26日に午後から見に行ってきた。 以前京都文化博物館でも柳宗悦に関する展覧会が行われた…

海を渡った古伊万里展  ~セラミックロード~

JR京都伊勢丹内 美術館「えき」KYOTOで1月23日まで開催 17世紀の大航海時代といわれた時期の後半オランダが台頭してきて東インド会社(V.O.C)という国策の会社組織を起こして世界各地に大規模な交易を広げていった。彼らは長崎にも商館を作りそれを拠点に日…

関西1デイパスの旅・その1・汝窯展

北宋汝窯青磁考古発掘成果展 大阪市立東洋陶磁美術館にて3月28日まで開催中 11~12世紀の中国、北宋の時代青磁器が多く焼かれた。これらは色、形など完成度が高くわが国でも珍重され神品と呼ばれ茶の湯などで用いられた。いくつかの窯元があってその…

京都市考古資料館

京都市は千年の都だけあって市街地で地面を掘ればいろいろなものが出土する。これまでに市内で地質調査や土木工事の際に出てきた発掘物を集めて展示保存するため1979年にできたのが京都市考古資料館である。先月岐阜・愛知の2博物館で桃山陶の展示を見た際…

愛知県陶磁資料館

次の目的地は愛知県陶磁資料館。愛環を八草で降りリニモに乗り換えて一つ目「陶磁資料館南」駅から徒歩600m。駅を出てすぐに資料館の敷地に入るが本館までは大分歩かされる。近辺は造成中でこれから開けていくのだろう。県下に瀬戸、常滑という陶磁器の一大…

土岐市美濃陶磁歴史館

わざわざのぞみに乗って名古屋まで出かけたのは整形手術を受けるためではない。名古屋からさらに中央線で小一時間、土岐市で降りる。 土岐市駅から北へ10分ほどの一帯に「織部の里」と呼ばれる古陶磁窯跡を整備した公園がありその一角にこの歴史館がある。こ…

没後50年・北大路魯山人

平成21年9月19日~12月13日 滋賀県立陶芸の森 陶芸館 にて開催中 最近アニメ、エッセイなどで究極の美食家といったイメージで語られることの多い北大路魯山人であるが「美と食の巨人」とよばれたことからも芸術の分野にも多才な足跡を残していてその集大成的…

慶雲館と青磁の瓶

毎年長浜盆梅展が開かれる会場として有名な慶雲館は鉄道スクエアの真向かいにある。 1886年、明治天皇が京都行幸の帰途長浜に立ち寄るとの行程が知らされ、地元名士であった 浅見又蔵は私財を投じ急遽天皇の接待所を建造した。それが慶雲館である。 建物の2…

憧れのヨーロッパ陶磁

ヨーロッパとの修好通商条約締結150周年と銘打って今年1月5日から去る3月9日までやっていた催しだが京都国立博物館なら近いからいつでも行けるわと思ってついつい先延ばしして気が付いたら最終日。なんとかぎりぎりで見に行くことが出来た。 マイセン、セー…

トプカプ宮殿にある中国陶磁

只今京都文化博物館で開催中の「トプカプ宮殿の至宝展」では多数の金銀宝石真珠に飾られた装飾品に混じっていくつかの中国陶磁の名品が見られる。モンゴル高原に興った騎馬民族が西進して打ち立てられた大帝国の支配者はその先祖がやってきた方角に限りない…

粉青沙器鉄絵魚文瓶

先日行った日本料理店に飾ってあったもの。WCへ行く廊下の端にさり気なく置いてある。用を足すことも忘れて目がとまった。手を伸ばせば届くようなところにある。う~ん、もって帰りたい。勿論そんなこと出来ないので店の人に許可を得て撮影をさせてもらっ…

安宅英一の眼

久しぶりに大阪の東洋陶磁美術館へ行った。只今開館25周年記念特別展として「安宅英一の眼、安宅コレクション 美の求道者」をやっている。もとよりこの美術館の所蔵品の中核は安宅英一その人が商社会長という地位を利用して買い集めた韓国・中国の陶磁器群で…

将軍家への献上 鍋島

先月より大阪市立東洋陶磁美術館で開かれている特別展、なかなか見に行く機に恵まれず、やっと行くことが出来た。日本陶磁の中でも出色の作品が集められているというのだ、佐賀鍋島藩は将軍家へ当初中国から輸入した陶磁器を献上していたが中国の国内事情に…

湖林博物館所蔵・李朝陶磁の名品

滋賀県の佐川美術館で今月25日まで開催中の特別展である。ソウルにある湖林美術館の持っている陶磁器のうち李朝(朝鮮王朝)時代に作られたものを主としてある。だから高麗青磁が来ていないのは少し寂しいが、それでも粉青沙器の中には象嵌青磁の流れをく…

所蔵品・飛青磁小瓶

素地に鉄の斑点を置きその上から青磁釉をかけて斑状に焼き上げたものを飛青磁と呼び、中国で宋、元時代に焼かれたものが逸品である。日本では古来、茶人に珍重されてきた。大阪の鴻池家に伝わって現在東洋陶磁美術館にある元時代の花生が有名で国宝にされて…

所持品・高麗青磁白黒象嵌花弁文鶴首瓶

所持品の紹介ひとつ忘れていました。4年前ネットオークションで手に入れました。何でも出品者さんのおばあさんが集めた遺品のひとつだそうです。「キズのない完品で美品です。実に美しい色目で端正な姿をしております」との触れ込みで食指が動いた。ネットで…

柳宗悦の民藝と巨匠たち展へ行って

きょう京都文化博物館で開催中の同展を見に行った。柳宗悦(1889~1961)は民藝運動の創始者として知られ、それまで芸術や美術の対象となりえなかった無名の職工たちが作った生活民具の中に美の存在を見出した。陶芸だけでなく漆器、絵画、家具、仏像、染物…

青磁鳳凰耳瓶ではないか!?

きのう行ったお寺の庭の一角に祠があって、ふと目をやると宋の竜泉窯のものと思えるような青磁の瓶が何気においてあるではないか。が、色合いがきれい過ぎるか。この手のものは複製品が数多く作られているしまあ本物ではあるまいな。たとえ複製でもよく出来…

所持品、刷毛目鉄絵俵壷

蒐集駆け出しで眼力もなかった頃買った物。今なら買わないという見本。恥をしのんでお見せします。ひなびた店にぽつんと置いてあって思わず目が行った。なんだか鶏龍山のものに似ている。店主に聞いたら李朝のものだという。値段も引いてくれると言う。こり…

双耳付瓶

12年ほど前萩へ行ったとき見つけて買ってきた。萩焼と思われるが値段は4桁であった。なぜ買う気になったかというと、形が宋代の青磁瓶のそれを思わせて私の美的感覚をくすぐったからである。とはいえ口内径が4cmもあり花瓶として使いやすいので実用品…

釉裏紅瑞穂瓶

今は台風シーズンだが、これが過ぎれば実りの秋。それにちなんで一昨日床の間に出した。京都在住の陶芸家河合誓徳氏の作品。彼の得意とする釉裏紅で豊かな実りあるいは太陽の恵みを表現している。特徴的な肌触りのよさがつい手を触れさせてしまう。だが古い…

青磁小瓶

高さ21cm、胴径8cm。箱付き。鶴首が少し曲がっており、肩の部分にうっすらと象嵌が入っています。去年私の誕生日に頂いたもらい物です。私のイメージに合うとか言われたのですけどなぜでしょうか。確かに青磁は好みですが。

頂き物

先日友人の陶芸家が展覧会に出展したので景気付けに酒瓶を持ってお祝いに行った。数週間後お礼状とともに丁重に包まれた荷物が届いた。開けてみると一目で彼の作品とわかる徳利。青花で草文を描きほんの微妙に緑釉をかけてアクセントにしている。形も親しみ…

所持品その3

青花草花蝙蝠文面取瓶 高さ26cm、胴径17cm 平成12年頃京都での骨董市で発見。李朝ものといわれたのを信じて購入。3万を2万7千に負けてもらう。京都の高麗美術館の所蔵品によく似た作品(青花格子文面取瓶)がある。そちらのは胴の腹が格子文に…

ロイヤルコペンハーゲン展を見て

現在大阪東洋陶磁美術館で開催中の「デンマーク王室の磁器コレクション-ロイヤルコペンハーゲン」を見てきた。西洋のものを東洋陶磁美術館で行うのも変だが、陶磁専門の美術館と言うと関西ではここが随一だしロイヤルコペンハーゲンも時期によって中国陶磁や浮世絵の影響を受け…

高麗白磁

高麗といえば青磁が良く知られており白磁といえば李朝と思われているが、高麗時代にも白磁は作られている。中国の影響を受けて作られ全羅北道扶安付近で産出されている。ただ当時の世相に合わなかったためかその量は少ない。 京都国立博物館にはその代表的な…

所持品その2

粉青沙器白泥地鉄絵魚文俵壷 一昨年暮れ高知日曜市の露店で見つけた。形、文様ともよくまとまった姿で、魚の絵は大阪の東洋陶磁にあるものと感じが似ている。ただ刷毛目としては白泥のつきがやや不十分でふんわりした感じにかける嫌いがある。しかし李朝らし…