1984/和歌山紀行その1・野上電鉄

 

 

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以前アップした記事で1984年8月廃止直前の急行「紀ノ川」に乗ったことを記したが、その後南へ足を伸ばして和歌山県下の小私鉄を探訪している。その時の写真をご覧に入れる。まずは海南まで行き野上電鉄に乗りに行った。

国鉄海南駅を出て和歌山方向へ向かい踏み切りをわたったところに野上電鉄の起点日方駅があった。古びた駅で電車発車前にも待合室は10数人程度しかいなかった。これから乗るのは当時富山地鉄からやってきて間もない小さな車両単行だった。構内には発車を待つ電車のほかにも留置線に数台止められていた。もと阪神1111形だった明かり窓つき車体の2連がある。入線に際して南海で使われた台車に履き替え、集電装置がZパンタに換えられているのが面白い。そちらのほうに乗りたかったが見た感じ手入れはそれほどいいとは思えず走るのかどうかもわからなかった。

途中客の乗り降りはあったが、次第に山道になってゆき車内は閑散としてくる。終点登山口で降りたのは私の他2人だけ。駅の奥が車両工場(というほど立派な建物ではないが)だが痛みの激しい廃車体があるだけだった。駅周辺には他に何もないところだった。駅前の食料品店で「頭脳パン」なるパンを50円で買った。ただの味付けパンだったが…。あまり頭脳的行程ではないが、これをかじりながら行きと同じ道を引き返して海南へ戻った。

①日方駅留置中の2連 手前の車両の番号は32と読める。
②登山口に到着した乗車列車。他の車両に比べ背が低かった。車両番号を記録してなくて不明。