片上鉄道その2

初訪問した後和気以北をまたいつか乗りに来ようと思いつつ果たせなかった。思いが叶ったのは同鉄道の廃止が迫った1991年3月21日だった。早朝の新幹線を姫路まで乗り在来線に乗り換え和気へ。案の定大勢やって来ていた。前に乗ったときはガラガラだったが今回は座れない人もいる盛況ぶり。一路柵原へ。乗ったのはキハ802、前のときはいなかった車両だ。
片鉄と同系の同和鉱業小坂鉄道で余剰となったキハ2100形を1984年に譲り受けた車両である。日車製造のディーゼル国鉄型と一味違う雰囲気がありどこか電車的な顔をしている。名鉄の3700あたりとどこか似ている。
今はなき関東鉄道筑波線にもほとんど同型のキハ800形があったが、片鉄入線に際し同じ番号を名乗るとは奇縁であろうか。40分位で柵原に着いたと思う。
①行きの乗車列車。柵原に到着したキハ802.
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片鉄の駅舎はどこも赤いとんがり屋根で統一されていた。何かメルヘンチックな建物だ。柵原は鉱山で取れた硫化鉄などを貨車に積み込むためのヤードがあったがこのときすでに使われていなかった。他には何もないところ。乗ってきた列車を見送ってはすることもなく線路沿いに少し歩くことにした。が次の吉が原から先鉄道は吉井川をまっすぐに渡るが沿道は上流へ回らないと橋がない。大回りしてやっと3つ目の駅周匝まで歩いた。これ以上歩くと次の列車も乗りそびれる。足が棒のよう。やってきたのは国鉄キハ07を譲り受けたキハ702だ。
②帰りの乗車列車。周匝(すさい)に入線するキハ702.

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ヘッドライトが窓下に移されているのが片鉄らしさを主張している。来た道を戻って和気へと戻った。 

 

なおこの記事を書くにあたり次のサイトを参考にさせていただきました。「思い出の片上鉄道」⇒http://www.asahi-net.or.jp/~vw7m-nkmt/syaryou.html#k800