ここまで紹介したDC特急は1960年代から走っていた老舗のグループであったが70年代に入ってからもいくつか新手の列車が登場した。山陰線にもまつかぜの通らないルートにも特急が走るようになった。京都から山陰線ばかり通って鳥取、米子に向かうあさしお、大阪発姫路から播但周りのはまかぜが登場。どちらも急行の格上げという形で作られ、デビュー当時は82系が使われてあさしおの一部では食堂車が連結されているものもあった。1972年に見た二つの列車の前面写真である。この頃までが82系DCの黄金期でこのころに全国の主要幹線の電化がほぼ完成してDC特急は電車化されていく。捻出した82系は地方路線のDC急行の特急化に充てられていく。が、それもつかの間、後進の181系の増備につれ次第に置き換えられていくのである。あさしおもはまかぜも然りであった。
①京都駅で発車前のあさしお
1972.8.20撮
1972.8.20撮