すがきやに行けば…

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東海地方のショッピングセンターに入るとセルフコーナーに必ずすがきやがある。メニューはラーメンと甘党が主である。安いのでこの地方にいくことがあると利用することが多い。 

 

しかしなぜか関西ではほとんど見かけない。なぜなのか。ラーメンを頼んでみる。出てくるのは確かにラーメンだが、食べてみるとどうも関西の人間には慣れない味だ。その出汁はとんこつぽい色をしているがそれだけではない。何となくカツオだしの味もする。この出汁のレシピは企業秘密で明らかではない。名古屋では有名な都市伝説で

  すがきやのラーメンの出汁はヘビを使っているらしい

と言うのがあるそうだがまさかそれはあるまい。けれど、こういうことは言えるか。

 

今でこそすがきやは名古屋の味として親しまれているが出来た当初(昭和33年創業だそうな)は名古屋の地でもあまり馴染まれていない味だったのではないか。当初は奇異な味に思われた? しかしきしめん味噌煮込みうどんでカツオ出汁に親しんできた名古屋人にはすぐに受け入れられた。やはりカツオははずせないのではないか。これがある限りすがきやは名古屋の味であり続けるだろう。

 

もう一つここのラーメンで面食らうのは添えてある食器である。スプーンの先にフォークが付いてある。といってもかつて小学校で悪戦苦闘した先割れスプーンとはまるで違う。写真のようなものである。ほかのどこでもこんな食器見たことない。この会社で特注させているのか。私はどうも勝手が悪くて箸を使うが邪道だろうか。見回してもこの食器を使って食べておられる方を見た記憶がない。あの先で麺を丸めて掬い取るのでしょうか。スープはスプーンで取って飲むのだろうか。正しい使用法を知っている方がおられたらご教示願いたい。

 

私が子どもの頃確か関西でもすがきや製品のCMをTVでやっていた。

  尾張名古屋は城でもつ。スープはすがきや、味でもつ。ドンドン! ♪

スープの素

  すがきやうどん、すがきやうどん、うどんなーらすがきや♪

うどん

 

それがある頃からぴたりと放送されなくなり、あの会社潰れたのかなと思ったりしたが、名古屋へ行くとあちこちで看板を見かけ「あれ?まだあったのか。」と驚いた。そのころ細かい事情は分からず名古屋だけにあることがますます不思議になった。

 

やがて同じ日本の中でも地方の味覚の嗜好、地域の文化の違いと言うものがあるのを後年知っていくのだが、そのきっかけとなったのはすがきやの存在であった。そして今もそれが続く。現在においても中京文化圏に足を踏み入れたことを実感できるのもショッピングセンター内のすがきやの存在である。