名鉄北アルプス

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犬山市に住んでいたことがあって家は名鉄犬山駅から3kmほどはなれたところだったが、夜8時前に高山から帰ってきた北アルプス犬山駅を発車する時 フォ~ン と独特の音色のタイフォンを鳴らすのが聞こえた。他の電車とは違う音だったのですぐわかった。その頃はキハ8000系だったが住んでいる間写真を撮リそびれてしまった、惜しいことをした。

 

私は京都へ移り住み、北アルプスはキハ8500系に変わっていった。この列車名鉄沿線なら切符を取るのは容易だが他地域ではすんなり入手しにくかったと聞く。一部地域ではJRマルスに入っていなかったようだ。京都に移ってからはまったく縁がなかった。それでも当分安泰でいつかは乗れると思っていたら2001年9月をもって運行終了になると知った。キハ8500系は作られてまだ10年経つか経たぬかだったのにまさかと思った。乗車率が次第に低下し30%そこそこで低迷している上に高速道路で高山までいけるようになり利用客が高速バスに移っていったのが原因だった。とうとう乗る機会を得ることはなかった。

 

実車を見ることすらなく、結局廃止間際になって撮影したのが最初で最後だった。撮るなら昔慣れ親しんだ犬山でと思い、懐かしさを抱いて犬山橋の袂へとやってきた。住んでいた頃は併用橋だったが鉄道専用橋になったところだった。連休の2日目ですでに鉄がたくさん立っていた。ここはというポイントは押さえられていてうろうろしたが、橋の北側に場所を見つけた。赤い電車がいくつかやってきたのでためし撮り。そしてようやく獲物高山行き北アルプスがやってきた。

 

写真を見てオヤッと思われた方もおられよう。右側を走っている!? いえいえご心配なく。犬山橋の鉄道専用化工事はまだ続いていた。道路がなくなった分幅に余裕が出来たので上下線の間隔を広げる工事をしていて、橋上は一時的に単線運転にされ下り線ははずされていた頃だったのだ。列車はこの場所を通過すると新鵜沼駅に差し掛かるが構内には入らずその手前の分岐点から右に曲がってそろそろとJR連絡線に入っていった。遡れば1932年から続いていた高山線乗り入れの歴史を見たこの連絡線も北アルプスの運行終了とともにその役目を終えた。

 

犬山遊園新鵜沼間 2001.9.16撮