今秋10月19日開業が決まった京阪中之島線。路線は完成し8月から試運転も始められているようだが地上部の諸設備はいくつかの工区に分かれて今も工事が続けられている。この夏最後の日曜日となった8月31日、どこも日曜日も返上して大童で工事が進められていてその工事現場に沿って歩いてきた。
歩き疲れてもすぐに電車に乗って帰れるようにスタートは中之島側からとして東へ向かって歩いた。
中之島とは大川(旧淀川)が下流で分かれた堂島川と土佐堀川に挟まれた中州のことであり既に江戸時代初頭には開発されていた。その西部に位置する中之島駅はなにわ筋が堂島川を渡る玉江橋の南詰に出来る。大阪落語「鷺とり」で大阪の七不思議のひとつとして「玉江橋から真南に四天王寺の塔が見える」ことが紹介されるくだりがある。また木橋だった玉江橋の向こうに四天王寺の塔が見えている浮世絵が江戸時代に描かれていてここから眺める人も多かったそうだ。実は玉江橋は斜めに架かっているので西北方向から四天王寺を望むことになるのだが、地図など持たない往時の町人には真南に感じたのだろう。高層ビルの建ち並ぶ今や四天王寺の塔など望める術もない。
①北詰から眺めた現在の玉江橋。橋から北へ徒歩で阪神福島、JR東西線新福島両地下駅が近い。
①北詰から眺めた現在の玉江橋。橋から北へ徒歩で阪神福島、JR東西線新福島両地下駅が近い。
大阪市を縦断する道路はこの中之島の前後にそれぞれ2つ川を渡ることになる。ここまで通ってきたなにわ筋、四ツ橋筋、御堂筋では中之島前後にかかる橋の名前がそれぞれ異なっている。例(御堂筋)・堂島川→大江橋、土佐堀川→淀屋橋 しかしこの堺筋と一つ東の天神橋筋では2つの川を渡るにも関わらずどちらの川を渡る橋も同じ名前である。だからなにわ橋は堂島川も土佐堀川も渡る。ちなみに天神橋筋の橋はもちろん天神橋である。
いよいよ開業まで50日を切った。待ち遠しいな。