千光寺山ロープウェイ

中世から近世に京の都を倣って作られた「小京都」と呼ばれる町が全国にいくつも存在するが、広島県尾道市はさしずめ「小神戸」とでも呼びたいたたずまいの町である。JR在来線の山陽線に乗って尾道に近づくと右手には山が左手には並行する道路の向こうには海がすぐそこに迫ってきて線路はわずかな隙間を縫うように走る。そしてネコの額のような土地に商店街、住宅街が軒を連ね山肌には寺院、学校などが点在し、海辺には造船所の重機類が所狭しと並ぶ。18きっぷで神戸からずっと乗ってくると「あれ、さっきも見たような…」という気にさせる。神戸には市街地のなかから出ている鋼索鉄道線がいくつもあるがこの町にもやはり街中から出ているロープウェイがある。それが千光寺山ロープウェイである。

 

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千光寺山麓(長江口)~山頂(千光寺公園) 0.365kmを3分で結んでいる。
山の標高は144.2mである。
運行開始は1957年3月25日(おお、きょう開業記念日ではないか!)
交走式(3線交走式普通索道)
搬器の乗車定員30名
日中15分間隔で運行しているが多客時には増発(訪問時も乗客が多くて臨時便を出していた)

 

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運賃片道280円 往復では440円と割安であるが麓から山頂まで「文学のこみち」という散策路が通じていて市内や瀬戸内海が一望できるので行き帰りどちらかは徒歩をお勧めする。こみちから山麓駅・山陽本線を望んだ光景。

 

2011.3.20乗車