阪急 京とれいん

   阪急京都線,5月14日より土休日の改正ダイヤを実施

その中で最も話題は6300系6連をリニューアルした「京とれいん」を使用する快速特急の運行であろう。京とれいんは3月に登場し当初は土休日の臨時嵐山行き直通特急に使われていたが大型連休後は梅田~河原町間の快速特急に転用されることになった。これは一日4往復設定され停車駅は十三、淡路、桂、烏丸のみで往年のノンストップ特急に近いが、所要時間は通常の特急と大差ない。

 

私は嵐山直通特急に乗車する機会がなかったが快速特急として2日目の15日、河原町発11時1分の下り列車に乗った。
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出発12分ほど前に来たのだがまだ人気がなかった。というのは11時ジャストに通常の特急が発車しこの列車はその1分後に追いかけるようなダイヤ設定になっていて多くの乗客は特急のほうに乗るためだ。それにより特急が1号線ホームに停まっているのでこの列車は最近はあまり使わない3号線に停まっている。河原町駅の構造上3号線に停車している列車の存在に乗客は気づきにくいことも理由であろう。

 

そういうわけで50%程度の乗車率で河原町発車。まだ周知徹底には至っていなし看板列車的扱いとは言い難い状態ではある。それでも烏丸で周囲の座席は8割方埋まった。とまれ6300系の優等列車復帰とリニューアルされた車内設備は鉄道ファンには大いに興味をそそられる。車両に目を向けてみよう。
列車は6両編成でかつて特急の主力として活躍していた時代より2両減車となった。大阪よりから順に1~6号車となっていて車内設備は2両づつ3様式に分けられている。

 

1・2号車
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嵐山線用仕様となった編成とは異なり車内レイアウトは改造前とほぼ同様で2+2人掛け転換クロスシートが並ぶ。しかしシート地は京唐紙をモチーフとしたものに張り替えられた。イメージは「蘭の華ちらし」とされる。

 

3・4号車
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京町家風の半個室席。車内に入ると格子窓状の簡易仕切りがあり落ち着きがある。客室は独特の和風座席を使った対面固定式シートであるが2+1人掛けとなってゆったりした間取りである。窓側に小さな半円型テーブルも付けられ旅行気分を高める。私はここに乗車したが乗り合わせた他の乗客たちも記念撮影している人が多かった。

 

5・6号車
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1・2号車と同様なデザインだがシートの色が異なりやはり京唐紙「麻の葉」のイメージとなっている。阪急電車の標準的なシートのオリーブ色より明るい緑である。

 

そしてどの車両も扉や壁の壁紙、床面などにも京風装飾が施され凝った作りとなっている。車端部には京都観光案内のパンフレットが日・英・韓・中4ヶ国語のものがそれぞれ置かれ車内放送もやはり4ヶ国語で順にアナウンスされる。

 

11時45分梅田着
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ここでも通常の特急が発着する1号線ではなく3号線に入線した。待ち構えていたファンや乗客のカメラの砲列に迎えられた。帰りは乗客が多そうだ。

 

久々の6300系本線疾走は風格を感じさすがと思わせた。もともと料金不要の電車としてはハイレベルな同系であるがより奥ゆかしいものとなった。しかしいかんせん「阪急電車・片道43分の軌跡」である。もう少し長く乗れたら良いのにと思って座席を立った。

 

2011.5.15撮(撮影順不同、車内写真は発車前に撮影)