有田川鉄道公園

先日の日曜日車で遠出した。
以前和歌山県有田鉄道に乗っている
http://blogs.yahoo.co.jp/d19756236/16975898.html
この鉄道もすでにないが、昨年終点の金屋口駅とその近接の線路敷を再利用して有田川町が鉄道公園を整備した。有鉄で走っていたDCの動態保存も行われているという。あの車両たちがどのような余生を送っているのか見に行ってきた。

 

入り口にはD511085号が鎮座していて訪問者を出迎えてくれる。
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動態保存の線路とはつながっていないがこれもかつての線路敷上にある。このD51国鉄時代主に北海道で活躍した後長らく藤並駅横で静態保存されていたものだが、本公園開設に当たって移設された。有鉄に直接関係はないがかつて紀勢本線にはD51も走っておりまったく無縁なものでもない。形態的にはドームやテンダーに戦時型D51の特徴を伝えており今では貴重な存在といえる。

 

中へ進むと鉄道交流館が建ちその横にホームがある。
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交流館で入館料200円を払う。館内にはかつての有鉄を模した鉄道模型レイアウトがあり、Nゲージでは有料で運転することが出来る。その他いろいろな鉄道グッズ販売もしている。
動態保存のキハ58003は日曜日に4回運転される。1乗車に100円必要だが運転しない間車内に立ち入るのは自由。

 

運転されるキハ58003
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午前11時に一回目の運転があった。留置中のハイモ180-101と並んだところ。きょうは休んでいたがハイモが運転される日もある。あれほどあった58系気動車も今動くのを見ることが出来るのはここだけとなってしまったか(本来の国鉄型ではないけれど)…。

 

小型DLと貨車2両
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在りし日に訪問したとき見たDLとは別物らしいがこの機関車も自走できるよう手入れされている。後ろの貨車、無蓋車は修繕されているが有蓋車のほうは屋根が外れていて痛んでいる。いずれは修繕されるそうだが。一応機関車に引かれて走ることはできる。

 

紀州鉄道キハ605
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在りし日にDLが止めてあった場所に置かれている。
もともと岡山臨港鉄道→http://blogs.yahoo.co.jp/d19756236/6870686.html
にあったキハ1000形を紀州鉄道が譲り受けたのだが一度も使われないまま荒れ放題になっていた。そしてここで保存されることになりきれいに手入れされた。ただし自走はできない。連結器の形状が変わっている。 

 

金屋口駅ホームと補修中の貨車2両
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キハ58に乗車するとまず入り口のD51の前まで行きそこから逆方向へ進んで金屋口駅ホームに滑り込む。ここで数分間停車しホームへ降りて記念撮影などできる。かつての雰囲気そのままだったのが懐かしかった。昭和5年当時の有田鉄道路線図が駅舎内に掲げられていた。
線路の突き当たりには保存会の人たちの手によって補修されている車掌車と有蓋車が置かれていた。

 

訪問日は雨天でまだ知名度も高くないためもあってか来場者はまばらだった。だが本年この場所で近日公開予定の映画「ALWAYS 3丁目の夕日’64」のロケーションが行われたそうでその映画の公開とともに広く知られるようになるだろう。キハ58車内には出演した俳優のサイン色紙が飾ってあった。
キハ58はじめ現役時代よりきれいに化粧直しされた車両たちを見て嬉しく思った。限られた人員、予算でこれだけの保存活動を続ける有田川町、保存会の方々に頭が下がる。

 

2011.6.19訪問