2012和歌山紀行 ③岡公園内にある保存車両

和歌山城のすぐ南に岡公園という小さな公園があるが、そこに2両の鉄道車両が保存展示されている。

 

南海旧和歌山軌道線321号車
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和歌山軌道線は1971年に廃止となりすでに40年以上経っているが比較的良好な保存状態である。6年前に撮影された写真⇒http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B5%B7%E5%92%8C%E6%AD%8C%E5%B1%B1%E8%BB%8C%E9%81%93%E7%B7%9A
見比べると近年塗装されたことが分かる。色合いが少し濃くなったように思うが今も手入れが続けられているのは喜ばしい。

 

 その説明板
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子供向けに書かれたものだがなんとも無常観に浸った記述である。この形式は同線で最も新しく1963年製なので実働わずか8年だった。もう1台322号車が紀勢線黒江駅近くに集会所として保存されているというが、それ以外ほとんど海の底に沈めてしまったとは惜しい。

 

 全貌
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このように周囲は金網柵が張り巡らされていて近寄ることができない。上の写真は網の目の間にレンズを覗かせて撮影した。年に一度5月5日だけ公開され内部に立ち入ることができるそうだ。もう少しだったのに…。

 

国鉄C57 119号機関車
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こちらは未電化だったころの国鉄紀勢線などを中心に走っていたC57である。準急「くまの」のHMがつけられている。通常蒸気機関車が保存される際は製造当初の原型に復元されることが多いがこの車両は改造によって取り付けられた集煙装置や重油タンクなどが装着されたまま保存されている。紀勢線走行当時の姿をという意味だろうがかえって貴重な存在になっている。

 

 その説明板
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321号車のは縦書きなのにこちらは横書き。和歌山機関区に13年間務めていた当地に縁ある車両だ。やはりここに運ばれすでに40年近く経つが、今でも火の入れられそうな状態に見える。

 

これだけを撮影してこのあと近くの仕事場へ向かいましたとさ。

 

2012.4.22撮