JR運賃の不可解な例

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1.白新線新崎から信越東三条へ行く場合
 両駅とも新潟近郊区間内にあり、区間内相互発着になるので在来線のみを使う場合どんな経路をとっても最短である新潟新津経由ルートの距離49.7kmに該当する運賃820円となる。ところが新潟~燕三条間新幹線利用にするとそうはいかない。上越新幹線が近郊区間に含まれていないため上記ルール適用外となり、新崎~新潟9.6km+新潟~燕三条40.1km+燕三条東三条4.9km計54.6kmに該当する950円が必要となる(もちろんこのほかに特急料金840円も必要)。ここで釈然としないのは新潟~燕三条間の距離設定は在来線新潟~東三条間の並行区間として同じに設定されていることで、そのため元来の目的地までの正規の運賃に弥彦線4.9km分が上乗せされることになる。それも上越新幹線が近郊区間に含まれているなら防げることなのに現状は除外されている。JRは新幹線各線の実質距離を公表していないが地図で見る限り新潟~東三条間は在来線新津経由より新幹線+弥彦線のほうが短い。二重の意味で水増し請求ではないだろうか。

 

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2.上越新幹線浦佐以北から越後湯沢にて特急乗り継ぎでほくほく線経由直江津以西へ行く場合
 この場合1枚の乗車券を作ることができない。それは先述のように上越新幹線上越線と同一路線とみなされているため新幹線に乗っていても六日町~越後湯沢間が重複乗車とみなされ越後湯沢で分けた2枚の乗車券になってしまう。もしもこの区間が別線扱いされれば通しの乗車券にすることができ、例えばこのルートで新潟~富山間では110円安くなるはずである。実際にはしていないのに重複乗車とされるのはちょっと不可解だ。また運賃上ではそのような規則だが半面越後湯沢では新幹線からの乗り継ぎ割引対象となり「はくたか」のJR線内分の特急料金は半額となるというのも意外である。もっとも新潟から北陸線方面へ行くのにそんなルートを利用することはあまり考えられず通常は新潟から「北越」に乗るか長岡で新⇔在乗り継ぎするかだろうが…

 

3.新潟⇔京都間 「北越」⇔「サンダーバード」乗り換え乗車のこと
 かつては新潟から関西まで直行する特急や急行があったが今はなく、途中で一度は乗り換える必要がある。「北越」は全便が新潟~金沢運転で「サンダーバード」は魚津・富山・金沢~大阪運転である。両者は魚津~金沢間で重複しその区間内どこかで乗り換えればよい。さてそれではどこで乗り換えればよいかである。
この場合乗車券は1枚で買えるのでどこで乗り換えようと変わらない(8190円)。特急券についてはどうだろうか。ここでは魚津・富山・金沢の3つのパターンを考える。なお料金は通常期の普通車指定席のものである。
①魚津乗換   新潟~魚津2820円 魚津~京都3030円 計5850円
②富山乗換   新潟~富山2820円 富山~京都2820円 計5640円
③金沢乗換   新潟~金沢3030円 金沢~京都2820円 計5850円
上記の通り富山で乗り換えるのが安いということになる。同じ列車に乗り換えるのでもどこで乗り換えるかで料金が変わるという例である。新幹線同士の乗り換えはその日のうち改札を出なければ何度乗り換えても原則通し料金にできるのに在来線ではそのような制度はごく一部を除いてない。せめてこのようなケースは統一料金として選択性を持たせてはどうだろうか。