樟葉モール その昔

3月にリニューアルした京阪 くずはモール、新しいショッピングゾーンとして賑わっているがその始まりは1971年にまでさかのぼる。京都・大阪府境に位置し京阪線内で最も乗降客数の少ない樟葉に乗客を誘致するため開発が行われた。駅を一新し駅周囲に広がる広大な土地を樟葉ローズタウンとして住宅地に供用した。そして駅と住宅地との間に収まる商業地区として作られたのが樟葉モールである。駅から続く遊歩道に2つのスーパーを中核としてその周辺にさまざまな専門店を並べた。中央の広場に国鉄吹田機関区で使われていたD5151号機を置いてSL広場とした。広場から放射状に店が並んでいてあたかも扇形庫から転車台へSLが出てきたような形状だった。休日にはこの広場内でいろいろなイベントが行われたものだ。
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撮影日は不詳だが1972年の夏ごろと思われる。黄色地に赤の昔のダイエーのマークも懐かしい。このころダイエーは関西では飛ぶ鳥を落とす勢いで次々と鉄道沿線に出店していった。そのどこででも少しでも安いものを買おうと消費者が集まっていた。未知の土地での業績拡大にダイエーの存在は大きくこのモールをも成功に導いた。

 

時は流れダイエーバブル崩壊後経営危機に陥り一時国家管理となって不採算店の整理を行った。京阪沿線のいくつかの店を閉店したが樟葉からも撤退した。ダイエーの去った後のモールはイメージチェンジに迫られ新しい雰囲気にそぐわなくなったSLは移転することになった。D5151は嵯峨野観光鉄道に引き取られ今は嵯峨嵐山駅前に置かれている。D51が去ってくずはにシンボル的存在が久しく置かれなかったが先般SANZEN-HIROBAに京阪旧3000型先頭車が保存されて公開された。旧3000系は樟葉駅が改築されモールが開業した同じ年に登場した車両なのでここのシンボルとしてふさわしいと言える。D51のころからの伝統を引き継いで今後もこのモールに人を呼び込んでほしい。