北陸新幹線延伸開業に思う その2

①去る17日JR西日本は2016年からFGTの走行試験を始めることを発表した。2025年に北陸新幹線がさらに敦賀まで延伸されたとき北陸と関西を乗り換えなしで結べるよう開発を進める意向ということだが、走らせるなら今でしょ! 北陸新幹線金沢開業で東京から金澤まで一つの線路で結ばれるのは結構ですが逆に大阪から富山へ行こうとすると金沢で乗り換えを強いられることになる。今よりむしろ時間がかかりそうで面倒なので今金沢で新在スルーを実現させサンダーバードの富山行を残置させる方策を考えずしては関西軽視のそしりを免れないと思う。一刻も早い実用化を!

 

②新幹線と在来線特急との乗り継ぎについては乗り継ぎ割引の制度があり、適用を受ければ在来線特急料金が半額になるが、来春金沢で在来線から新幹線への乗り継ぎはこのような割引適用になるのだろうか? JRはこの制度を次第に制限を加えるようになってきていて九州島内ではまったく適用されない。それは九州内の特急料金が割安な「B料金」に設定されているから二重に割引をする必要がないという見解だろう。それなら北陸地区では金沢~和倉温泉間をのぞくと「A料金」設定になっているので金沢ではやはり割引適用するべきであろう。そうしないと関西から富山まで行くのはかなり割高になりそうだ。まして関西から新潟へ行くのはもう北陸線経由の選択肢はないと言ってよく東海道上越両新幹線乗り継ぎするしかない。ところがこのルート、現行では東京で新幹線料金が二分され通しで計算できない。東海道山陽新幹線九州新幹線は通し計算できるのにこの扱いの違いは何故なんだあ~~! 選択の余地をなくしておいて料金が割高なままなのは合点がいかない。

 

北陸新幹線開業後の在来線は石川・富山・新潟の県ごとに別の三セク鉄道が発足することになる。それぞれの境界は県境駅になるがここで気になるのはえちごトキめき鉄道の電化方式のことだ。現在新潟県内の北陸線の電化方式は梶屋敷を境に交流と直流に分かれているが、三セク化後市振~梶屋敷間について交流で残すメリットはあるだろうか? もちろんあいの風とやま鉄道からの直通列車では交直にまたがっての運行になり両用の車両が必要だろう。しかし新潟県内の一元的運行という視点から見た場合、他の区間はすべて直流電化なのにここだけ交流に残すというのはネックとなろう。聞けばえちごトキめき鉄道北陸線区間に新製のディーゼル車を投入するとのこと。何とも資源利用の無駄を感じてしまう。最新の新幹線の横でディーゼル車がコトコトと走るアンバランスさを見ることになるのだろうか。思い切って市振~梶屋敷間を直流化してはどうかと思うのだが…。