
昨年京都市内で行われた鉄道模型のフェアーで小高製サハ75のキットを見つけた。わずか500円だったので掘り出し物と思って購入した。サハ75というと戦後70系電車の旧2等車だったサロ75の格下げ車を思い浮かべるが、これは戦時中に木造車の鋼体化によって生まれた50系電車の付随車で17m級の車両のモデルである。戦後サハ17300台に改番されている。
私は戦後車両が好みなので戦前型のキットをどうするか組み立てる前に考えたが、戦後の姿に作り替えるにはかなりのパーツを取り換えたり自作しなければならずセット組み入れのパーツに無駄が多く出ることになる。買ったのはこの1両だけで編成化を考える必要もない。というわけでお遊びでキットをそのまま組んで戦前の姿をとどめておくことにした。
そのままの組み立てとはいえわからないことも多い。何しろ資料が少ない。鋼体化車両の特徴として床下に台形のトラス棒が張られているがこれがどの位置にあるのかがよくわからない。参考になる写真はすべて側面からのものでどのような鋼材をどれくらいの幅に取り付けるのか不明だ。写真から見ると他の床下機器の内側に付けられているようなので1×3mmの角材で自作し10mmの幅で左右に取り付けた。実物はおそらく鋼線なので下から見るとおかしい形状だろうが強度上やむを得ない。側面からはそれらしく見えるということでお茶を濁した。
戦前の電車には貫通幌はほとんど取り付けられてなかったようなので幌なしとした。貫通扉がどのような色だったかも不明。木目ニス塗りだったということにした。
ということで忠実な模型化とはとても言えないがその昔の車両のディテールをいくらか学ぶことができた。とはいえ現在の多くの16番モデラーは戦後の姿を好む者が多いと思うのでメーカーもその希望に応えてもらいたいものである。
2015.5.12完成