遅ればせながら京都鉄道博物館見学

京都鉄道博物館が開館して1年になるがこれまでなかなか足が向かなかった。梅小路蒸気機関車館だった時に何度か訪れているし休日は混みあっていると聞いて二の足を踏んでいた。ところが此度平日に午後から手が空いたので思い切って出かけてみた。
 
プロムナード
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C62型SL、80系電車、0系新幹線がお出迎え。C62は名古屋のリニア鉄道館でも入り口近くに置かれ往時のSLの王者の風格を伝えるにふさわしい機関車だ。
 
本館1階
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500系新幹線、583系電車、485系電車などかつて主要幹線の花形として走った電車が並ぶ。583系485系ともつい先日最後の編成が引退した。40年以上の長きにわたってお疲れ様でした。これだけ長く使われた耐久性、汎用性、居住性には往時の国鉄技術陣に敬服する。
 
トワイライトプラザ
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一旦建物を出る。昨年の北海道新幹線開業に先駆けて惜しまれつつ引退したトワイライトエクスプレスなどの寝台列車車両が並ぶ。車内には立ち入れないが個室寝台や食堂車の中を窓越しに覗ける。戦後の大量輸送時代から付加価値をつけて観光に特化していった寝台列車の移り変わりを見る。これからもその流れは続いていくのであろう。
 
まだある展示車両
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プロムナードで見た0系新幹線の反対側先頭の横にはDD54型DL、103系電車などもある。DD54は性能上の問題から実働期間は10年少しとあまり名誉な存在ではなかったが1両が運よく保存された。103系は一部が現在も活躍を続けている通勤車両である。国鉄時代から長く大きな事故もなく使われてきた。しかし通勤輸送に大量、迅速を過度に追求すると大きな事故につながることをJR西日本は学んだ。この2両は安全という大前提を忘れることなく今後の輸送に当たる決意を示してのものと思う。
 
おなかがすいたら
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館内には食事ができる場所が2か所あり、一つはプロムナードに置かれた食堂車ナシ20型車内、もう一つは本館2階のレストランである。2階レストランに行き「まかないハチクマライスハンバーグ」を食べた。他にも鉄道をイメージした様々なメニューがある。このレストランは新幹線・在来線の様々な列車が走るところを眺めながら食事を楽しむことができまさに鉄道ファン垂涎の場所である。なおナシ20では持ち帰りの弁当も売っている。
 
食事を済ませたらまだ見ていないところを見よう。こういう場所ではどうしても実物車両に目が行くが他にも運転・運行管理・保線・駅務・貨物輸送はたまたバス運行などの業務の内容を見ることができる。また時間を決めて模型ジオラマでのHOゲージ鉄道模型を15分ばかり運転するのを楽しめる。やはりこれは人気があり平日でも見学の人垣ができる。
 
そして実物SL運転
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もともと梅小路蒸気機関車館として作られた施設を引き継いだものなので当初からのSL運転実演は現在も行われている。日に数回乗客を乗せた客車2両を引いたSLが数百メートルの実演用線を往復する。この日は8630型が動いていた。私は他の展示に目を奪われているうちに乗りそびれてしまったが3階スカイテラスからこの日の運行を終えた同機の入庫を見ていた。この後転車台に乗り扇形庫へ入って行った。
 
蒸気機関車館と大阪の交通科学博物館を統合してできた施設だけに規模も大きく空いている平日に入ったにもかかわらず見てまわるのに丸まる半日を費やした。休日だと思うように見られないかもしれない。京都駅からのアクセスは市バスによることになる。市バス乗車の際1日乗車券を購入して同館で提示すると入場料が10%引きになる。
 
十分見ごたえあったが鉄道好きの勝手な思いとしては数多くの展示車両がありながら気動車、旧型国電があまりないのに気付いた。この博物館の建設がもう少し早く決まっていれば旧国鉄型のクモハ42、キハ52、58などの車両も置くことができただろうに惜しいことであったと思う。
 
2017.4.7訪問