佛日山金福寺

京都市左京区一乗寺の山裾には曼殊院、狸谷不動尊詩仙堂などの名刹が並ぶがその南手に金福寺(こんぷくじ)という小さな寺がある。現在臨済宗南禅寺派という禅宗に属していて一般拝観可能である。

受付で拝観料を支払うが係の人が見当たらなければ横にある木鐸を木槌でたたいて呼ぶ。静かな佇まいで中に入ると庭園が広がる。

この寺は松尾芭蕉与謝蕪村という2大俳人が訪ねてきたといわれる俳句に縁ある寺である。与謝蕪村の墓もここにある。

元禄時代松尾芭蕉がこの寺の和尚を訪ねて風雅の道を語り合った。芭蕉辞去後その庵が芭蕉庵と名付けられた。しかしその後一時荒廃したのだが

芭蕉庵から石段を登ったところに蕪村の墓がある。

芭蕉の訪れた約85年後蕪村が訪れているが荒廃していた芭蕉庵を見て悲しみ庵を再興させた。庵が落成したとき次の句を詠んだ。

耳目肺腸ここに玉巻く芭蕉

 

蕪村の墓から西に背を向けると京都市内が一望できる。真ん中の高い山は愛宕山である。

市バス5系統 一乗寺下り松町下車 東へ徒歩10分

2025.9.16参拝