日本が子供たちに教えなかったこと

著者 金美齢JET日本語学校理事長) 
出版社 PHP研究所、初版発行 2005.4.29 、1400円

著者は長年日本に暮らした台湾国籍の人である。日本の教育を受けて日本の教壇に立ち台湾をはじめとするアジアの人たちのために日本語学校を立ち上げた人である。戦後の混乱で台湾を離れざるを得なくなって日本に住んでいくうちに秩序だった日本社会の貴重さを体感する。それだけに昨今の日本の子供たちの精神的退廃に我慢ならなくなって記したのであろう。それは子供に古来からのしつけを教えなくなった大人の責任が大きい。大人自身が受けてきたしつけが現在の社会に対応できるか分からなくなって、子供たちに受け継がせることが出来ないのだ。そして子供の主体性に任せると言い出す。最低限のしつけや教養すら身についていない子供に正しい主体性など持てるわけがない。

それはいいけどちょっと自分の子供の自慢話が過ぎやしませんか?