JR東海213系5000番台

国鉄車両としてデビューするもまもなく民営化され結果的に最後の国鉄型車両となったのが213系電車である。当時国鉄であった1987年初頭瀬戸大橋開業間近の岡山地区に投入後すぐJR西日本所有となった。その後JR各社は独自に車両開発を進めていくことになるが、1989年関西本線名古屋口の165系電車置き換えの際JR東海が投入したのはJR西日本が持っている213系とほぼ同様な外観・性能の同系5000番台であった。同じ年に同社の東海道線区には新鋭311系を投入しておきながら一方でわざわざ旧国鉄の標準にあわせた車両を作ったのは関西線に対してまだ大きな変革を見越していなかったからかもしれない。

 

関西線使用時代の213系5000番台2連 1991,1,4 南四日市にて
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しかし沿線の変容により車両の世代交代は早まった。高速性能や輸送効率を高めた313系が登場するや関西線の213系の持ち場をも席捲していった。関西線の主役を譲った213系は神領区を根城にしたが乗車の機会が少なくなった。設備としては悪くないしまだ引退するには早いし気になる車両ではあった。ところが今般中央線普通を利用した際思いがけず乗る機会があった。19年ぶり! 高蔵寺行き6連普通で211系4連との混結編成であったが後ろ2両に213系を見つけると迷わず乗った。車内は空いていてきれいなものでまだまだ使えると思った。でもこの線区もすでに313系が幅を利かせ同世代同士でも211系に遠慮しているような存在だ。この先を案じてしまう再会であった。

 

高蔵寺到着後 回送となる 2010,12,12
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まったくの独りよがりな空想。東海交通事業城北線JR東海編入され中央線と路線がつながり電化された暁には線内普通としてこの213系5000番台こそが好適な車両だと思うのだが実現の可能性はないかなあ…

 

つづく