蔵出し写真・湘南電車80系

①大垣にて
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 1973.8.11

②岐阜にて
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 1975.9.27

③岡山にて
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 1977.3.20

80系電車は戦後東海道線が沼津から浜松まで電化されたとき東京からこの長距離を走るために作られた今までの国電とは一線を画して客車に近い車内設備をもった電車である。前面のデザインも一新され大きな二枚窓となり「湘南形」として親しまれた。80系自体も大量に製造されたが、このデザインを真似た亜流の車両が全国の鉄道で多数作られた。それにより湘南型は湘南だけのものでなく全国で呼ばれるようになった。いや、湘南という言葉はこの電車の登場により定着した感がある。

しかし1960年代後半になると153系や113系などの新系列の電車が登場して首都圏に入線し、また各地へ直流電化が延伸されていったので80系は各地へ転出していった。私は首都圏で活躍していたころの姿は知らないし私の小学生のころまで関西でも見られたがそれも姿を消した。カメラを持ち歩くようになってからは中京、岡山などで見ることができた。普通電車の多くがこの車両で運用されていて乗るとどこか懐かしさを感じた。1等格下げのクハまたはサハ85が連結されていると喜んで乗りその乗り心地を楽しんだ。これらの地域には70年代後半まで走っていたがどんなに時代を経てもどこを走っていても名前はやはり湘南型であった。