阪神ジェットカー

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別にこの電車が珍しいとかもうすぐなくなるとかではないけどちょっと書いておこう

 

阪神電車は駅間距離がどこも短くそして列車密度が高いので普通電車は他の列車の運行の支障にならないように特別に設計された車両が使われている。それがジェットカーと呼ばれるシリーズである。加速減速が極めて大きく国内の電車の中では随一のもので起動加速度4.5km/h/sというのは他に例がない。ちなみに新幹線N700系で2.6km/h/sで阪神の向こうを張って走るJR西日本321系も2.5km/h/sと大体その前後であることを考えればいかに郡を抜いているかわかる。実際ジェットカーに乗ってみると駅を発車した4連の最後尾がホームの前端を通過する頃にはすでに時速は60km/hを越えていて日頃乗りなれている電車との違いを体感できる。

 

とまあ凄さは天下一品だけどこれをもし特急に使ったらどうなるのだろうか。歯車比5.69は赤胴車の6.06に及ばず高速性の安定感は二の次にされたようだ。いわば普通列車の定めとしてすぐに減速しなければならない。後から来る特急や急行を待避するため最後まで抜かれずに逃げ切ることはまずない。あのオレンジ色の8000系や9300系が後ろから迫ってきては追いつかれてしまう。出だしの加速がすごくても最終的に一番早く着く列車とはならない。ああ…何かを象徴しているような阪神だけの電車である。

 

きょうは加速も悪くて相手に先走られてなんとかやっとドロー。あのオレンジ色に仲良くお付き合い。
おいおい終点までちゃんと走れるだろうな??