リニモ

リニモは正式名を愛知高速交通東部丘陵線と呼ぶリニアモーターで運行する交通システムである。愛知万博を控えた2005年3月に開業し名古屋地下鉄東山線藤が丘から愛知環状鉄道八草まで8.9kmを17分で結んでいる。現在苦境に陥っている日本航空が開発したHSST方式リニアを実用化した全国唯一の交通機関で、JRが実験を進めているリニアは磁力の反発力を利用して浮揚するのに対しこちらは吸引力を利用して浮揚する。車体とガイドレールの間は外壁で保護されており脱線することなく100km/hまで出せる。しかも急勾配や急カーブでも天候などの影響も受けず安定して静かな走行音で走れると言われている。

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八草で愛環から乗り換え。此処が始発駅、留置線から引き返してくる。まず一駅だけ乗車。陶芸資料館へ向かう。

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全列車自動制御なので運転士はいない。前面は総ガラス張り。最前列の座席はプレミアムSシート。一駅で私は降りたがその後すぐに埋まった。

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陶磁資料館南付近を走る車両。ここから藤が丘までも乗車して全区間踏破。まだ4時半過ぎたばかりだが11月の日暮れは早い。

この路線は愛知万博のアクセスとして立案され森と緑の地球に優しい万博にふさわしい近未来型の乗り物としてリニアが選ばれたのである。しかし万博開催時は収容力の小ささに悩まされ、万博終了後の現在は他交通機関との接続の悪さに頭を痛める。もう一つの万博へのアクセスとなった愛知環状鉄道はJRと路線規格が共通であることを生かして名古屋からの直通列車を走らせ便宜を図りそれは万博終了後の現在も続いており鉄道の黒字経営と沿線開発に寄与している。万博終了後の需要は小さくなると多寡をくくって収容力の小さな自己完結型のシステムとしたのはやはり適切ではなかったと思える。また地図上で東山線リニモ両線を見ると藤が丘を経由するため大きく北へ迂回しているのが分かる。しかもリニモは猫の額のような藤が丘に乗り入れるためにわざわざ地下に潜りせっかく地上に出ている地下鉄線との接続を悪くしている。もし既設の地下鉄東山線の規格に合わせて新線が建設されていたら万博輸送はスムーズに行われただろうしその後20年30年先を見据えて沿線開発も進められただろう。地下鉄本郷~藤が丘間東名高速交差手前付近で既設線から分岐し県道名古屋長久手線に並行して杁ケ池公園に至りその後は現行のリニモ路線の通りに八草まで伸ばせばよかったのである。万博以降の需要が少ないというなら東山線の列車を藤が丘行きと八草行きとに交互に運行させればバランスも取れるだろう。コストも少なくとも迂回し地下線を建設する必要がなくまた既存システムとするほうがリニアより安く済んだと思える。

でも確かに静かで乗り心地のよい乗り物であったことは異論がない。名鉄犬山遊園のモノレール跡にどう?
2009.11.22乗車