愛知県陶磁資料館

次の目的地は愛知県陶磁資料館。愛環を八草で降りリニモに乗り換えて一つ目「陶磁資料館南」駅から徒歩600m。駅を出てすぐに資料館の敷地に入るが本館までは大分歩かされる。近辺は造成中でこれから開けていくのだろう。県下に瀬戸、常滑という陶磁器の一大産地を擁する愛知県をして我が国の先史時代の陶器から現代のセラミックまでの関連資料を一堂に集めた陶磁専門の広大な博物館である。

 

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現在開催中の企画展

    志野・黄瀬戸・織部のデザイン

11月29日まで

 

同館所蔵はもとより各地の美術館、博物館の出品協力を仰いで志野・黄瀬戸・織部の名品を300点近く集めた展示でよくこれだけ集められたと感嘆する。個々に見ると個性的・独創的に見える志野や織部の作品だが集めてみると大きさ、形、彩り、文様などに類似性を見つけることが出来一定の約束事のもとにこれらの作品が作られていたのだなと気づく。それが今日の量産技術に繋がるのだろう。ともかくこれだけの作品数は見ごたえがある。
さてここへ来る前に土岐市美濃陶磁歴史館へ寄って志野・黄瀬戸・織部を見ており、そこで美濃桃山陶の作品が少ないのを不思議に思ったのだが此処へ来てその理由がわかった。ここで出展されている作品には土岐市美濃陶磁歴史館所蔵のものが少なからずある。それも思わず目の行くような名品が揃っている。どうやら両館の間で一時的に所蔵品を交換してそれぞれ企画展を行っている様子だ。面白いのは土岐市では瀬戸窯で作られた志野や織部を美濃桃山陶の写しと位置付けているのに対し当館では美濃も瀬戸も対等に桃山陶を形成していたとみなしていることだ。それぞれに地元産品へのプライドが伺える。
志野・黄瀬戸・織部が好きな人必見! ただしもうすぐ閉幕だが。

 

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2009.11.22訪問