80年代の名鉄 ⑱竹鼻線大須駅

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名鉄にはあちこち支線が出ていてすべて探訪するのも骨が折れたものだった。竹鼻線もそんな支線の一つだった。新幹線上りで岐阜羽島名鉄羽島線が見えてもう少し行くと単線の電化路線が下を通っているのがちらりと見える。鉄道ファンとして探訪欲をかき立てられる瞬間である。が、いつか乗りに行こうと思ってなかなか果たせない。大須というところに行く用などまずない。日本3大稲荷の一つといわれる御千代保稲荷への玄関口駅ということだが、近いといってもここからまだバスに乗らなければならない。それほど便利がいいとも言えず、中途半端な場所という感は否めない。結局こういう支線に乗るのはいくらかの決意と気合がいるのだ。やっと気合を出して1988年6月のある日曜日に乗りに行った。新岐阜から新羽島行きの急行に乗って羽島市役所前で降りる。ホームで待っていると向こうから大須からの電車が着いた。折り返し大須行きとなるのだ。この区間だけを往復という運用なのだ。このころ名鉄の支線といえば3700系列が多かった。ここでもそうだった。農地が広がり単調な風景が続くが、結構カーブが多い。3700系は短めの車体でもとよりゆっくり走っているので困難ではなさそう。どの駅も電車2両分の長さしかない無人駅ばかり。終点の大須も駅舎こそあったが人気もない小さな無人駅だった。確かに客も少なく2両でも余るくらい。江吉良~大須間は2001年9月30日で廃線となった。線路跡はまだ結構残っているようだ。