愛知環状鉄道

1987年4月1日JR発足によっていったんJR線となるも1年もたたずに経営分離された路線がいくつかあった。JR西日本管内の信楽線、岩日線、若桜線などに続きJR東海管内の岡多線もそうなった。1988年1月30日をもってJRとしての営業は終了し、翌日から「愛知環状鉄道」として開業となったのである。もともと岡崎~多治見を結ぶつもりで建設された岡多線、国鉄時代営業運転されていたのは岡崎~新豊田間だけでそれより北の新豊田高蔵寺もほぼ完成していたのに収益が見こめないために国鉄は営業引き受けを拒否。既開業区間と未開業区間あわせて県下諸自治体が出資した第3セクター愛知環状鉄道」に任せられることにすでに民営化される前に決まった。全線開業とはいえ自線だけで環状をなしていないがJR線とともに県下の環状線を形成している。環状運転する日がいつか来るのだろうか。

 

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愛環として開業して間のない2月8日に見に行った。中央線で高蔵寺まで行って乗り換えた。開業に合わせて新調された100.200.300の各形式。完全な新車ではなくJR101系などからの廃車再生品を使っている。そっくりではないがどことなくJR119系に似ている。ホームには100+200の2連が停まっていた。見栄えのする赤・白・青のトリコロール車体。中に入るとボックスシートだが背もたれが高くヘッドレスト部までありシートカバーもついている。色といいシートといい

  なんだか「床屋電車」だなと

一人思った。大部分が高架でもちろん全線電化だが一方で大部分単線で全線普通運転のみ、そして旧101系の主電動機ということで最高速度は80km/hに抑えられてるそうな。新規開業部は本当にのどかでのんびり走っていた。

 

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開業記念の切符も買った。扇形のケースの中にやはり同じ扇形の記念乗車券がたたんで入れられており、広げると「環状」にちなんでかドーナツ型の円形になっており沿線の地図や名勝があしらってある。

 

のんびりムードの愛環に転機が訪れたのは2005年に沿線で愛知万博が開かれることに決まり、会場へのアクセス機関のひとつと位置付けられたことだろう。そのために大量高速輸送への体質改善が図られて、複線部分を延伸しJR313系によく似た新車2000系を投入して一部の旧型車と置き換え高速化に備えた。JR中央線との直通化工事をしてJRの車両が乗り入れるようになった。万博終了後も地元の利便のため直通運行が続けられている。100形などの旧型車もまだ半数が残っているが来年には完全に置き換わる予定とか。沿線の風景もこのとき見たのとはずいぶん変わったのだろうな.