80年代の名鉄 25.いも虫3400系

名鉄の芋虫といえば言わずと知れた3400形。1937年世の流線型ブームに肖って愛知電鉄に登場した特急形車両である。戦後も何回か手直しされ、国鉄クモハ52など同時期に作られた流線型車両が次々消えていく中で使われ続け、21世紀を迎える長寿だった。私が愛知県にいた初めの頃見たのはすでにローカル専用だったが、車内はクロスシートのままで4両固定の編成美が崩されはせずよき時代の匂いが残されていた。だが1988年頃に中間車2両が外され2連だけになったがその後も10年以上生き延びた。愛知を離れ何年か後に再訪したときもたまたま見かけることができ、ああまだ頑張っているなと安心したものだった。さすがにもう引退してしまったが、パノラマやパノラマスーパーなどの後輩達に受け継がれた設計発想をいつまでも見守っていることであろう。

 

①犬山検車区にて。4連で見たのはこの時が最後だったと思う。1988.9.15撮
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②犬山にて。2連化されて広見線でよく使われていた。①から2ヵ月後11.27撮
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