小野隨心院

京都市山科区小野は平安時代より小野氏の栄えた地であったが、ここに991年仁海僧正により牛皮山曼荼羅寺が建立されその5代後増俊亜闍梨が同寺の子房として隨心院を建立して伽藍は壮美を誇っていたが応仁の乱で灰燼に帰した。その後1599年になって再建され現在に至る。本来は真言宗善通寺派大本山なのだが当地が小野小町ゆかりの地であることから小町にまつわる遺物や梅園があることで知られる。

 

総門
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旧奈良街道に面して建つ。はねず踊りの幟が立つがこれは毎年3月末に境内で行われる行事であの深草少将が小町を慕って百夜通いをしたという伝説をモチーフとして始まった踊りといわれる。はねずとは古語で薄紅色のことである。

 

拝観入り口
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この建物は庫裏にあたるが一般客の出入り口となっている。拝観料400円。

 

本堂際の庭園
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小さな庭園だが本堂からの景観は見る者を落ち着かせる。秋の紅葉のころが最も見ごろらしい。

 

堂内を出て梅園へ

 

梅園入り口
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堂内拝観とは別に入場料400円。

 

梅の花
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はねずの言葉どおりここの梅は淡い紅色のものが多くおとなしい雰囲気がある。満開というには少し早い咲きぶりだった。茶席がありそこからの眺めが春の訪れを実感させる。

 

花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに

 

2013.3.17撮