経営体制の変化により鉄道事業の存廃が取りざたされる紀州鉄道を和歌山県御坊市まで見に行ってきた。昨年末から踏切設備の不具合から一部区間が運休になり今後が不安視されたが2月には復旧し今のところ御坊~西御坊全区間ほぼ1時間毎に運行されている。JR紀勢線を降り列車到着を待っていると定刻通りやって来た。あの阪神の赤胴車を思わせる配色。

ワンマン運転で5分ほど停車し私たち乗客数人を乗せると定時発車。運行距離2.7㎞日本一短い鉄道として名を知られている。途中3駅停車し8分で終点西御坊である。

全線乗っても運賃180円、値上げしようにも監督官庁への申請手続きができる社員がおらずやむなく低運賃のまま続けているとのこと。よく見ると車止めの先にも線路が続いているがこれは1989年までもう1駅先の日高川まであった路線跡である。

西御坊という駅名は御坊市の西部に位置するという意味ではなくこの近くに浄土真宗西本願寺別院が建っているからつけられた名前でそもそも御坊という地名もそのお寺の存在にちなんでいる。乗った列車はしばらくして引き返して行ってしまった。次が来るまでここで待っているのも手持無沙汰、中間駅の紀伊御坊まで1㎞程でそこまではこの町のメインルートの道がまっすぐ続いているので歩いてみることにする。

ほどなく紀伊御坊駅に着いた。この駅は唯一の有人駅で出札業務もしている。


この鉄道もちろんカードやスマホでの入改札などなく現金のみの扱い。ここでは駅員さんが切符を売っている。旅の記念として切符を買うことにする。否、ガラス越しに駅員氏に行先を申し出て運賃を払い切符をもらうという行為自体が今や希少なことである。

駅に着く前に見たのだが駅近くの踏切沿いにかつての主力車両だったキハ603号が保存展示されている。

さて列車が来るまでまだ20分以上ある。隣の学門駅は目と鼻の先なので小走りに同駅を見に行く。

少し急いで紀伊御坊駅に戻る。ほどなく御坊行きが来る。行きに乗ったのと同じKR205 である。待避も交換もなく1車両だけのピストン運行である。

5分で終点御坊、JR線ホームはそのまま入れるがJRのためのICタッチ機が設置されている。

いろいろ親切にしていただいて感謝します。今のこの鉄道の状況は決して明るいとは言えないが半世紀以上にわたって親しまれた地域住民の足としてまた観光客が呼び込めるよう頑張ってほしいものです。
前に乗車したときの記事
⇒ 1984/和歌山紀行その2・紀州鉄道日高川駅 - awatembowの日記
1984/和歌山紀行その2・紀州鉄道続編 - awatembowの日記