東海道線新垂井駅

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東海道線下り線は大垣を出ると県境の関が原まで上り勾配が続く。まだ蒸気列車だったころは輸送のネックで、そこで本来の線とは別に大きく迂回して勾配を緩和した別線が戦時中敷かれた。その途中に新垂井駅が作られ、下り普通列車のみ停車という変則的で町外れの小さな無人駅だった。今の電車では垂井経由の線でもまったく問題なく走ることができ新垂井は乗降客数も少ないので1986年末に廃止となった。
廃止される1年前1985.7に新垂井に立った。京都からだと上りで直接行けないし第一本数も少ない。このときはクルマで行った。当時はホームのある待避線と通過線の2本があった。ただここで列車を退避したという記録は見当たらない。

 

人気のないホームに立つと特急しらさぎが直線の構内をやや減速してやってきた。このあたり気候が変わりやすい。夏の昼時であるにもかかわらずヘッドライトを点けて通過していく。この写真、自分が今までとってきた鉄道写真の中でもっとも気に入っている一枚である。名残おしく走りすぎて見送りに後姿も一枚とった。

 

現在すべての普通列車は垂井に停車するようになった。しかし別線自体は現在も使われており特急や貨物はこちらを通っている。制限速度が垂井経由だと95km/hなのに対し別線は120km/hまで可であるためだ。今待避線は撤去されたそうだが新垂井ホーム跡は残っておりお立ち台として鉄道ファンが時々訪れるという。