東海道新幹線用DL911型

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東海道新幹線が開業して間もない頃3両作られた新幹線専用のDLである。普段は見る機会はないが事業用車の牽引のために登場した。また不測の事態で電気の供給が停まったときに営業車両を牽引するという想定もして設計された。動力関係は基本的には在来線DD51に倣ったがそれ以上の1100馬力×2のエンジンを搭載して160km/hも出せるようにした。車体は同時期に作られたDD53と通ずるものがあるが断面はDD53のような直線ではなくくの字にカットされている。このデザインはのちのEF66などにも受け継がれた。当時としては洗練されたデザインで出力も大きいものだった。しかしいかんせん本線での活躍の機会はほとんどなく幸か不幸か営業列車を引くことはついになかった。2号機は最後まで残った1台で1995年に廃車後も浜松工場内で保管されていた。2000年までは工場の一般公開の日には展示された。しかし近年見ることが出来ない。一説によればもう解体されてしまったとか。活躍の機会もないまま姿を消すのは薄幸な車両ではあるが、活躍の機会が少なかったことは日本の新幹線システムの正確・安全性の一つの証左と考えればある意味幸せであったといえる。1997年7月27日浜松工場一般公開の日に