津山まなびの鉄道館

岡山県津山は四方から鉄道路線が集まり古くから鉄道の要衝として発展してきた。そのため全国屈指の大きさを持つ扇形庫が作られかつては多くの機関車でにぎわった。SLが引退し動力近代化が進んだ結果扇形庫は現役の務めは終えたが取り壊されず「近代化産業遺産」に指定されて「まなびの鉄道館」のメイン展示場として生まれ変わった。
今回訪れる機会を得た。

 

全景
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駅ホームからも見えているが入場するにはまず駅の外へ出て線路沿いの道を約10分歩く。扇形庫西端に入り口がある。入場料大人300円。入るとすぐC5768号機の動輪が置いてありそこから転車台、扇形庫の全体が見通せる。庫内にはDCやDLを主体に13両の車両が顔を並べる。これを凌ぐ扇形庫を持つ京都鉄道博物館には全部で53両もの車両が置かれていながらDCやDLは手薄な印象があったがここにそれを補って余りある車両群が揃えられていて嬉しくなった。

 

D512号機
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当館唯一のSL保存車。扇形庫中央に鎮座している。もともと大阪の交通科学博物館に保存されていたが同館が梅小路と統合閉館となったためこちらへ移設された。移送は大変だったようで陸路海路を伝い四国もめぐってここまでやって来たという。なお庫内への立ち入りは残念ながらできない。

 

DL群の一部
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庫東側にDL6台と貨車移動機1台が並べられている。端から端から順にDD16、DE50、移動機、DD51がある。この3種のDLは前から見てもほとんど同じ格好なので区別がつけられない。側面も見たいものだ。特にDE50は1形式1両でこれだけしかないのでぜひ全貌が見たい。もっとも特別展示の時は車両を決めて庫内から出して転車台に載せることがあるそうなのでまた見られる機会があることだろう。

 

裏側から眺める
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線路が後ろへ突き出している部分がある。そこに収められているのは先ほど見たDD16である。こちら側には除雪装置が装備されている。すぐ横を津山線の列車が通る。

 

その他の施設
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岡山の鉄道の歴史を知る「あゆみルーム」内である。明治時代半ばには山陽鉄道によって岡山まで鉄道が開通したというから歴史は結構古い。ほかに鉄道の構造が理解できる「しくみルーム」、津山の街並みをジオラマで再現した「まちなみルーム」などがある。係員さんが丁寧に解説してくれるので楽しみながら理解できた。

 

2017.7.29訪問