HO楽しいロハ合造車

合造車は趣味的に見て変化にとんだ外観が面白く、実車の場合大抵製造両数が少なく珍しい。旅先でたまたま出くわしたるすると珍しさにシャッターを押して車内をのぞいたりする。現在各地の電車特急、ひだやスーパーはくとなどのDC特急、マリンライナーなどで見られるのでそれほど希少というほどでもないかもしれないが、長い編成の一隅にクロハが連結されていたりすると普通車ばかりの編成より何かしら華やかなように見えるからその存在は結構大きく思う。

 

その昔にも種々の合造車両が存在していて面白かった。そんな昔に活躍した合造車を模型化した。ここに挙げた形式の実車の1つは見たことあるが後の2つは見たことがない。だから親しみがあるというわけではない。それでも模型化したくなる制作動機は変化のある窓配置や車体構造を再現したいというものである。1両で1等車と2等車を表現して1粒で2度美味しいグリコアーモンドキャラメルのような楽しみである。いずれもペーパー製。なおどれも実車にそれほどの愛着があるわけではないので特定のナンバリングにはしなかった。

 

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①キハ26300 これは普通車格下げ後の名前でその前はキロハ25といった。格下げされても概観は変わらず旧1等室の車内はそのままでローカル線で使われていた。しかし数年で荷物車に改造され消滅した。模型化にあたり格下げ後の姿にしたのは、その実車福知山線の普通に使われているのを大阪駅で見たからである。キハ17や20など一般型車両に混じって1両だけ急行色のままで使われているのは少し哀れであった。模型は1976.2.21完成、19歳のときの作品。今見ると組み立ても塗装も荒っぽさが目に付く。

 

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②スロハ32 私の物心つく頃には実車は格下げされ初代オハ50を名乗った。これもその数年後には荷物車などにされていった。格下げ前も後も見たことない。現役合造車の頃を再現。これは小高模型のキットが発売されているのでそれほど苦もなく出来た。ただそのまま作るのは面白くないのであえて屋根を張り上げ形にしてみた。実車にそのようなタイプは存在していないがこの系列の形式であるオハ35やオロ40には存在したのでその折衷型である本形式にもあったらどんな感じかなと思ってやってみた。それほど違和感ないなと偏見と独断で思っている。 2002.5.8完成。 台車TR23が手に入りにくく何軒もまわって手に入れた記憶がある。

 

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②オロハネ10 ナロハネ10=2,3等寝台合造車として登場。その後1.2等寝台となり、先に1等室の冷房化それによる呼称変更(ナ→オ)、塗色の茶→青への変更、2等室の冷房化、モノクラス化と変遷し時期により形態的に若干の変化がある。模型化ではモノクラス化後のAB寝台合造時代の姿とした。客車の中では異色の形態をしていて模型化意欲を掻き立てられるが、その形態的特徴が製作での難関を意味していて取り掛かるのに勇気のいる形式である。現在どこのメーカーからも製品化されていないので窓抜きからの完全自作。 A側とB側では窓高さが異なるので注意。デッキ上のクーラーは製品がなく写真をみて自作をでっち上げる。細部は異なっているかも。薄緑に塗り小さく切ったクッキングペーパーを丸めたものをA室の窓内側から貼り付けてカーテンの感じを表現してみた。勇気を出して取り組んで昨日完成。2両分以上の手間をかけ工作を堪能した。

 

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