東北旅行を終えて・1982上野駅

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先日「ひばり」のリバイバルトレインが仙台~上野を走ったそうで、青森運転所の583系6連が久々の勇姿を見せてくれた。鉄道博物館の保存車両も素晴らしいけれど現役の国鉄色特急はやはり私たちの世代にはときめく。今も原色583系を見るとそんな国鉄色特急がひしめき合っていたこのときのことを思い出す。

 

青森回遊を終えて帰りは東北本線経由にすることにした。ミニ周遊券を使っていたので急行の自由席はフリーで乗れた。当時東北本線には青森~上野間には「八甲田」という夜行急行があった。夜行だが全て14系座席車で自由席もあった。それに乗って上野まで延々揺られようとしたのだ。しかし青森駅に行ってみると前の日の台風の影響か仙台以南の東北線に不通区間が出たようで八甲田は運休と掲示されていた。その日に上野まで行けるのはあと常磐線周りの電車寝台特急ゆうづる」しかなかった。今でこそ583系で編成されている「きたぐに」には自由席車があるが、当時は寝台とG車しかなかった。特急に乗るだけでも出費だがその上に寝台料金も払うというのは風来坊旅行者には痛い。切符なしで乗車して車内でカレチ氏に7600円払って席に案内してもらった記憶がある。

 

寝台の中段でそこそこは眠れたのか陽が出るまでの記憶がない。目がさめて窓から外を覗くと海が見えた。高萩あたりだったらしい。そこからが長かった。朝になっても寝台は終点までそのままで何か食べたくても車内販売もない。じっと寝転がっているしかなかった。上野に着いたのは10時頃だった。ダイヤの乱れで遅れていたのだと思う(とはいえ2時間以内)。乗るつもりもなかった特急に料金を払い窮屈な思いをして遅れて到着では釈然としなかった。でも上野に降りて様々な列車が止まっているのを見ると機嫌が直った。東北新幹線は暫定開業で大宮始発、上越新幹線の開業は2ヶ月後だった。リレー号や181系「とき」を見ることが出来た。我々の世代には思い入れ深い181系電車を見られたのはこのときが最後だった。これも写真からのスキャン、1982.9.14撮