小田急RSEあさぎり乗車

町田は小田急との乗り換え駅で、小田急町田は多くの特急が止まる主要駅である。これから乗るのが今回の旅行の大きな目的のひとつであるJR乗り入れ特急あさぎりである。すでに報道されているように同列車は3月17日のダイヤ改正に伴い使用車両の変更、本数の削減、運転区間の短縮と停車駅の変更が行われ、現在使用されている小田急のRSE20000系とJR東海の371系は引退となる。今まで乗車機会に恵まれなかったがこの機会に乗りに行こうと思いたった。
あさぎりの特急券JR西日本みどりの窓口でも扱っているというので1月前に某駅の窓口へ買いに走った。聞くと扱ってはいるが発行に少し時間がかかるとのこと。1時間ほど時間をつぶして取りにいったら手書きの切符を出してくれた。他の仕事をしながら手間の掛ることをさせてしまいいささか気が悪かった。

 

14:20 あさぎり5号にいざ乗車!
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これがRSE20000系か、1991年製造だからそれほど痛んでいないし色も綺麗だ。ダイヤ改正後はMSE60000系になるのだがそれと比べて古いという感じはしない。また改正後あさぎりは町田に停車しなくなる。あえてここからの乗車とした理由はそれである。乗るのは5号車である。

 

運転室
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これは平成初期に作られた特急車両の特徴かもしれない。運転席を広く取り大きな傾斜ガラスを用いてその後ろの座席からの眺望をよくする作りは展望席には及ばないが乗客に好評だった。

 

連絡線に入る
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少しスピードを下げて小田急本線からJR御殿場線への連絡線に入る。車窓から見た二つの路線。上がJR御殿場線、下が小田急線。近鉄の京都・伊勢特急が八木連絡線を通るときの感じに似ていた。
程なく15:00松田着。多くの乗客が降りた。乗務員も交代する。

 

JRに入ってからの車内
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松田で半分以上降りてしまいガラガラになった。一般乗客にとってはJRへの乗り入れということはあまり意味を持たないのだろうか。グリーン車スーパーシート)も見てきたがほとんど乗っていなかった。改正後グリーン車はなくなるが乗車率だけからいえばモノクラスで十分なのかもしれない。
またこの列車は全線を通じて車内販売がない。5号車の一端には車販準備室もあるが使われていない。20000系を引退させる理由のひとつにバリアフリー対応が難しい点が上げられているが、実際のところ接客上よりは車内業務上車内の移動が楽ではないことが大きいように思う。

 

15:24 御殿場着
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改正後はここで終点となる。相互乗り入れでなくなることと併せて先代の車両SSE3000系で運行されていた時代に逆戻りすることになる。駅から富士山が見えたので撮ってみた。やはり車窓風景は御殿場線に入ってからのほうが楽しめるが、特にこの御殿場から先の雄大さは目を見張る。この区間が廃止されるのは残念だ。

 

15:40 最後の停車駅・裾野着
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ここで上りのあさぎり6号と交換。あちらはJR東海371系。2つの去り行くあさぎりの並びを狙って何人ものファンがホーム端に立っていた。あちらにも乗りたいが。

 

15:51 終点・沼津着
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1時間半はあっという間だったが快適であった。乗客を降ろした後も車内整理のためしばらく停車していた。その間に向かい側ホームから撮った。このあと17:30発のあさぎり8号となって新宿へ戻るまで一休み。ここは観光地伊豆の入口、観光客を乗せてくるにふさわしいおしゃれな電車だと思う。この車両、伊豆急とか伊豆箱根あたりで生き延びる道はないだろうか…。

 

2012.2.12乗車