小田急3100系はこね号

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首都圏在住の鉄道ファンの方が関西の電車にあこがれを持たれるというのをしばしばお聞きしますが、関西のファンだって首都圏の電車に憧れを持ちます。お互い様です。やはり各私鉄の特急車には一通り乗ってみたいと思うのが人情です。また東京への往復はいつも新幹線か夜行バスを使いますが、時間があれば何か別ルートを使いたいものです。で関西の方へ向いている路線となるとまずは小田急ですね。小田急ロマンスカーの展望席に座り紅茶をすすってみたいと思ってました。

1984年9月16日、東京での仕事の帰り時間の余裕があって願望をかなえた。朝9時新宿発第7「はこね」に小田原まで乗る。車両は3100系、もう7000系が登場していたと思われるが主力はまだまだ3100系だった。10号車で展望席乗車の夢はかなわなかった。停車時扉が手動で開閉できたのが面白いなと思った。発車後すぐに飲食の注文を取りにきた。朝食がまだだったので紅茶とサンドイッチを頼んだ。紅茶が透明のガラスの茶碗に注がれていたのが妙に記憶に鮮明だ。車内は新幹線などに比べやや暗いと思ったがゆっくり落ち着いて飲食するにはちょうどいいようにも思う。小田原までノンストップなのだが出だしはゆっくりしていた。少しスピードが出てきたかなと思うと町田で減速。相模大野検車場、海老名で相鉄、国鉄相模線の線路など見て取れた。それから新松田あたりまではまた飛ばした。程なく小田原着、1時間数分の旅はもう少し乗っていたいという気分を残してあっけなく終わった。

東京の方からみればたわいのないことを書いているように思われるかも知れませんが、目まぐるしく動いている東京の中で非日常の空間を一刻といえども所有できたことは私にとってやはり特筆すべき記憶なのです。現にその後何度か東京へ行くことはあったけどこんな寄り道できる機会はありませんもの。