憲法記念日に思う

5月3日は憲法記念日日本国憲法が昭和22年のこの日施行されたのを記念して制定された祝日である。この日を祝日にしたのは憲法を大切にし守ろうと国民に奨める意図があってのことであろう。しかし施行から58年経った今改憲という言葉が目につくようになってきた。それは政権与党の中から聞こえてくるのである。国民は憲法を守ることが日本人としての義務と思っていたのに、何時までもそんなものにしがみついていては日本人は国際的な名声を得られないよと言われてまごついている。現状にそぐわない部分があるからそれを現実に即して直すべきだといわれてそうなのかなと思ってしまう。憲法と現状との乖離は憂慮すべきことか?。憲法とは理念を成文化したものと思う。憲法と法律の関係をこう考えてはどうか? すべてのテストで100点を取りたいと思う気持ちが憲法。実際にはそんなことは不可能だから60点以上を合格とすると規定するのが法律。決して両者は矛盾した存在なのではない。けれど60点で合格さえできればよいと言う気持ちからは応用問題に対応できる能力が育たない。結果は100点にならなかったからといって100点取ろうという気持ちを持つことを咎めることが出来ようか。100点を取りたいと思う気持ちが無ければ誰も問題を解こうと思わない。こうありたいという気持ちが実際にはその通りにはならないことは恥ずべきことではない。これでいいという気持ちに安座すること(あるいは80点を取り続ける現状を追認することと言い換えても良い)こそが恥ずべきことである。