80年代の名鉄 ⑩編成の前と後ろ

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今でも名鉄は多種の形式が在籍しているが昔はさらに種々雑多だった。HL、AL、SRそれぞれの系列同士の間では併結可能だったのでそれぞれに混結の妙という楽しみがあった。その中でもこのとき見た編成は珍しい部類と思う。犬山線急行新可児行き6連であるが、一つの編成を前後から見たものである。前2両は5200系、後ろ4両は7100系である。時は1986年6月15日。もう暑い日が続く時期である。5200系は非冷房車、窓が開いているし手を出している人もいる。一方の7100系は冷房中のようだ。国鉄時代急行以下の列車ではグリーン車・寝台車は冷房つきだが普通車は非冷房という時期が長く続いた。それは料金の差といえば仕方ないがこの名鉄では同じ運賃を払って差があることがあった。その後も7300系4連の前に800が1両ついていたり瀬戸線で3770と3780の併結なども見かけたが、次第にそのような設備格差のある編成は見なくなった。

 

この数ヵ月後5200系は5000系とともに5300系への改造のため姿を消した。7100系はパノラマカー7000系に組み込まれていた中間車7050形7100番台のうちの2両を先頭車化した1編成のみの小世帯でそれ自体珍しい。この頃は4連を組み急行運用によく使われていたが、現在は中間車は外され2連で三河線ローカルに就いている。颯爽としつつもどこかローカル性を残している時の流れを感じる姿である。

 

1986年6月15日 犬山口にて