格下げ車の味は食パン、419系電車

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来月北陸線敦賀までの直流化開業にしたがい引退が噂されるJR西日本の419系といえばあの583系寝台特急の面影を今にとどめる車両ですが、車齢も高く改造の不徹底さから運用面でも使いにくさがあって居住性でも一般の評判は芳しくなかったようです。沿線利用者のそのような不満が直流化開業への運動の原動力となった面もあるでしょう。直流化実現後逐次新車521系に置き換わっていく模様です。そこで引退を惜しんで昨日福井まで乗ってきました。福井以南で普通に使われているのはほとんど419系です。時に475系や417系も使われているようですが昨日は乗る列車全て419系でした。あの屋根の高い食パン顔は独特でさらに元特急用のため客室窓が小さく横長です。どこかインドや東南アジアの車両を思わせる雰囲気です。中に入ると上中段寝台を収納したまま固定してあったり仕切りあとに機器室が張り出していたりWCの一部閉鎖や洗面台あとや窓際の栓抜きつき小テーブルが残っていたり特急の面影を探すのが楽しい車両でした。中央部のクロス座席は寝台だったものををほとんどそのまま使っていて窓側肘掛が埋め込み式の分幅が広く取ってあるので広々しています。帰り福井から長浜までずっと座り続けていた(1時間45分)けれど113系や12系客車などの固定クロスに比べると座り疲れしにくいように思いました。空気バネのせいか乗り心地も103系よりは楽で特にカーブでの揺れは少なく感じました。このような愛すべき車両ですが旧国鉄型の古い車両に乗ったときのあの匂い(どう表現したらいいのかわかりませんがおわかりですね)が漂うのは隠せません。地元高校生等はそれがいやだと言っているとか。やはり時代の流れには抗しがたいようですね。でも往年のサハ85やキハ26400などとはまた違った格下げ車の味を堪能することができて鉄ちゃんには捨てがたい車両です。惜別…
2006.9.11撮