岡山名物えびめし

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そこで食べるまではこのような食べ物があるとは知らなかった。旅行途中で立ち寄った新見市内のショッピングセンター内にあったファミリーレストランの入り口に大きく「えびめし」と書かれていた。名前からすると和食ぽいがそこは洋食屋さんである。メニューに映っている写真を見ると黒っぽいご飯がお皿に載っている。単品もあるがコロッケやハンバーグを添えたものもある。興味を持ってえびめしコロッケセットを頼んだ。10分もかからず出てきたのはソースで味付けされたと思われる炒めご飯だった。えびめしというだけあってちゃんと小海老も入っている。思ったほど辛くもなくバターの風味、たまねぎやマッシュルームのほの甘さが混じって大人も味わえる。ここだけのものかと思ったが後で調べると岡山ではポピュラーな料理らしい。

 

まずはフライパンにマーガリンを入れて熱し、玉ねぎとマッシュルーム、えびを加えていため、ごはんを入れて塩・胡椒、最後にえびめしソースをからめる。火加減はかなり強め、時折、大きな炎があがる。
(読売新聞HPから) http://www.yomiuri.co.jp/tabi/archive/season/sea04091001.htm
そもそも東京渋谷の洋食店が始めたメニューなのだが、その味を知った岡山の人が故郷に持ち帰り自分の店で売り出したところが大当たりしていまや岡山名物の味となったという。岡山市内ではその店をはじめ数店でやっているらしいがこの新見で行った店もチェーン店の一つだった。先述したような一品料理との組み合わせやオムえびめしというのもある。

 

岡山のもう一つの名物料理祭り寿司を思い起こすと、藩主の倹約令にそむかぬように表面は地味に見せて中身は具をふんだんに盛り込むという工夫がしてある。えびめしも見かけにやや地味さを感じるが食べてみると甘さ辛さが調和して広がりのある味わいを得られる。このような特質が江戸よりむしろ岡山で受け入れられた理由なのであろう

 

2007.8.12食