甲賀市コミュニティバス・石山寺~信楽(朝宮ルート)線

現在甲賀市の一部となっている信楽へ公共交通による市外からのアクセスといえばJRと信楽高原鉄道によるのがメインであろう。しかしこのルートは関西各地から見ると大回りになる。もっと近道はないのだろうか。かつて京都河原町御池から帝産バス、関西線加茂駅から国鉄バスで信楽への直行便があったが廃止されて久しい。現在のJTBやJRの時刻表にはそれに準ずるような路線は載っていない。しかし探してみると…

 

早起きして京阪石山寺から
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ここから信楽高原バスと称する甲賀市コミュニティバス信楽駅行きが平日のみ朝夕2便ある。甲賀市コミュニティバスとは甲賀市が地元住民への足として民間会社へ運行委託して走らせている小規模の路線バスで市内各地に路線がある。原則甲賀市内のみの運行だがこの路線は地域住民の通勤通学の足として平日2便のみ大津市石山寺まで延長され約1時間で結んでいる。全区間乗車しても300円、甲賀市民以外も同額で利用できる。ただし土日祝および年末年始は大津市区間は運休なので地元民以外は利用が難しい。私も一度乗りたいと思いながら仕事を休むわけにもいかず、やっと盆休みになって乗りに行った次第。
写真前の青いバスがそれである。朝6時20分に信楽駅を出てきてここで折り返し7時20分発信楽駅行きとなる便である。この便の後は18時発までない。

 

乗車した
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乗ってみると乗客は私一人。運転士さんの横の席に座る。今は夏休みで乗ってこないがいつもは通学のための児童生徒が利用するという。この路線、基本的には国道422号と307号に沿ったコースなのでよい道がついているのだが、バスは所々で付け替え前の旧道に入り細いうねうねした道を行く。レトロタイプの前エンジン車なので特に冬場はハンドルを取られやすく注意を要するそうだ。しかし川沿いの木立の並ぶ道は紅葉の季節は見事だという。その季節にまた来なくては。

 

甲賀市内に入る
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乗って25分ほど、トンネルを抜けて甲賀市に入り宮尻という停留所に着く。ここからは(平日)一日9便になる。時間調整で2分ほど停車。しかしやはり他に客なし。

 

のどかな人里
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農家の並ぶ静かな朝のひと時。何やら動いていると思えばサルだった。バスが近づいてきても慌てるそぶりも見せずのっそりと軒先へ逃げて行った。この辺はサルやシカはよく出没するそうだ。やがて国道307号線と合流。

 

街中に入る
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町中に入り信楽らしい窯元や陶器店が目に入ってくる。もう終点も近いが市街地の停留所から3人乗客が乗ってきた。運転士さんとは顔見知りらしい。やがて他路線の信楽高原バスが前を走るようになる。この朝宮ルート線以外は一般的な車体のバスである。

 

信楽駅到着
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私と合わせて4人の乗客を運んで8時20分定時に到着。運賃は300円だが、1200円でコミュニティバス信楽高原鉄道全線フリーの一日乗車券があるのでそれを購入した。この後高原鉄道にも乗る予定なので。列車は24分後の8時44分発である。
運転士さん、いろいろ面白いお話をありがとうございました。

 

 

2015.8.13乗車